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整体院開業後の年収は?初年度から軌道に乗るまでの収入推移について

地域ビジネス

独立して自分の店を持ちたいと考えているものの、実際にどれくらいの収入が得られるのか不安を感じている方は多いはずです。

整体院を開業すれば自由に働けて高収入を得られるというイメージがある一方、集客に苦労して廃業するケースも少なくありません。

開業初年度から軌道に乗るまでの現実的な年収推移を知ることで、より具体的な事業計画を立てることができます。

立地選び、施術単価の設定、リピート率の確保など、様々な要素が収入を左右します。

この記事では開業後の平均的な年収推移から、収入を左右する要因、年収1000万円を達成する条件、そして収入を安定させる具体的な方法まで詳しく解説します。

整体院開業後の平均年収は?

整体院を開業した直後の年収は、平均で300〜500万円程度からのスタートとなるケースが多く、軌道に乗るまでには時間がかかります。

雇われ整体師として働いていた頃の年収が300〜400万円程度であることを考えると、開業直後はそれと同程度か、やや上回る程度の収入となります。 ただし、これは売上から家賃や広告費などの経費を差し引いた手取りの金額であり、安定するまでには数年かかることも珍しくありません。

開業初年度の年収

開業初年度の年収は200〜400万円程度となることが一般的です。

開業直後は認知度がゼロに近く、集客に非常に苦労します。 チラシやウェブ広告に投資しても、すぐに効果が出るとは限りません。 最初の数ヶ月は、1日に1〜2人しか来院しないということも珍しくありません。

仮に施術単価が5,000円で、月に60人の顧客を獲得できたとすると、月の売上は30万円です。 年間売上は360万円となりますが、ここから家賃、光熱費、広告費、消耗品費などの経費を差し引くと、手取りは200〜250万円程度になります。

開業前に勤務していた整体院から顧客を引き継げるケースもありますが、これは倫理的な問題があり、前職との関係を悪化させるリスクもあります。 基本的にはゼロから集客すると考えた方が現実的です。

また、開業初年度は設備投資や広告宣伝費がかさむため、利益率も低くなります。 開業資金を借入で賄った場合は、返済も始まるため、実際の手取りはさらに少なくなることもあります。

開業3年目の年収

開業3年目になると、年収は400〜700万円程度まで上昇するケースが多いです。

継続的な集客活動により、口コミや紹介で来院する顧客が増えてきます。 リピーターも定着し始め、月に100〜150人程度の施術ができるようになります。

月商が50〜70万円程度まで伸びれば、年商は600〜840万円となります。 経費率を40〜50%として計算すると、手取りは350〜500万円程度となり、生活も安定してきます。

ただし、この時期に油断して集客活動を怠ると、顧客が減少することもあります。 また、自分一人では対応しきれなくなり、スタッフを雇用するかどうかの判断を迫られる時期でもあります。

スタッフを雇えば売上は増やせますが、人件費が発生するため、手取りがすぐに増えるわけではありません。 事業拡大のタイミングとしては重要ですが、慎重な判断が必要です。

開業10年以上のベテラン整体師の年収

開業10年以上のベテラン整体師になると、年収は500万円〜1500万円以上と大きな幅があります。

順調に顧客を増やし、複数のスタッフを雇用して店舗を拡大できた整体師は、年収1000万円を超えることも珍しくありません。 複数店舗展開している場合は、さらに高収入を実現している人もいます。

一方で、開業10年経っても年収が400〜600万円程度にとどまっている整体師もいます。 これは、新規顧客の獲得が停滞している、単価が低いまま、リピート率が低いといった理由が考えられます。

また、体力的な限界から、施術数を増やせなくなることもあります。 整体師は身体を使う仕事であり、年齢とともに1日に対応できる人数が減っていきます。 自分一人で施術を続ける限り、収入の上限は見えてきます。

長期的に高収入を維持するには、スタッフを育成して組織化するか、単価を上げて少人数でも高収入を得られる体制を作る必要があります。

整体院開業後の年収は初年度300〜500万円からスタートし、3年目で400〜700万円、10年以上で500〜1500万円以上と、段階的に上昇していきます。

それでは、整体院の年収を左右する具体的な要因について見ていきましょう。

整体院の年収を左右する5つの要因

整体院の年収は、様々な要因によって大きく変動します。

立地と集客力

最も重要なのが立地選びです。

駅近で人通りの多い場所に開業すれば、自然と認知度が上がり、新規顧客を獲得しやすくなります。 ただし、家賃も高くなるため、集客力と家賃のバランスを考える必要があります。

駅から徒歩5分以内の立地であれば、月の家賃は10〜20万円以上かかることも珍しくありません。 しかし、集客がしやすく、月に150人以上の来院が見込めるなら、高い家賃も回収できます。

一方、住宅街や駅から遠い場所に開業すれば、家賃は5〜10万円程度に抑えられます。 ただし、認知度を上げるのに時間がかかり、集客に苦労する可能性が高いです。

集客力を高めるには、看板の設置、チラシ配布、ウェブ広告、SEO対策など、積極的な宣伝活動が必要です。 立地が悪くても、マーケティングに力を入れることで、ある程度カバーできます。

施術単価と回転率

年収を大きく左右するのが、施術単価と回転率です。

施術単価が5,000円で1日8人対応できれば、日商は4万円、月商は100万円程度(週5日営業として)になります。 一方、施術単価が3,000円であれば、同じ8人でも日商は2.4万円、月商は60万円にしかなりません。

単価を上げることは、収入を増やす最も直接的な方法です。 ただし、単価を上げるには、それに見合った技術や付加価値を提供する必要があります。

また、回転率も重要です。 1人あたりの施術時間が60分なら、1日8人が限界ですが、30分に短縮できれば16人対応できます。 ただし、施術時間を短くすると、顧客満足度が下がるリスクもあります。

理想的なのは、適切な施術時間で高単価を実現することです。 60分の丁寧な施術で7,000〜8,000円の単価を取れれば、1日6〜7人でも十分な売上を確保できます。

リピート率の高さ

整体院の収入を安定させるには、リピート率が鍵となります。

新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍とも言われています。 リピート率が高ければ、広告費を抑えながら安定した売上を確保できます。

リピート率50%以上を維持できれば、月に20人の新規顧客を獲得できれば、リピーターも合わせて月100人以上の来院を実現できます。 逆に、リピート率が30%以下だと、常に新規顧客を獲得し続けなければならず、広告費がかさみます。

リピート率を高めるには、施術の質はもちろん、接客態度、院内の清潔さ、予約の取りやすさなど、あらゆる面で顧客満足度を高める必要があります。

また、次回予約を促す仕組みや、LINE@での定期的なフォローアップなども効果的です。

経費のコントロール

年収を増やすには、売上を伸ばすだけでなく、経費を抑えることも重要です。

整体院の主な経費は、家賃、光熱費、広告宣伝費、消耗品費、保険料などです。 これらの経費率が売上の40〜50%に収まれば、健全な経営と言えます。

特に家賃は固定費として毎月かかるため、売上に対して10〜15%以内に抑えることが理想です。 月商50万円であれば、家賃は5〜7.5万円以内が目安となります。

広告宣伝費も重要ですが、効果の薄い広告にお金をかけ続けると、利益を圧迫します。 どの広告からの集客が多いかを分析し、費用対効果の高い方法に絞ることが大切です。

また、不要な設備投資や過剰な在庫を持たないことも重要です。 必要最小限の設備で開業し、売上が安定してから徐々に設備を充実させる方が、リスクは少ないです。

自費診療か保険診療か

整体院の場合、基本的には自費診療となりますが、柔道整復師や鍼灸師の資格を持っていれば保険診療も可能です。

自費診療のメリットは、単価を自由に設定できることです。 5,000円でも10,000円でも、自分の技術に見合った価格を設定できます。 ただし、すべて自己負担となるため、顧客にとっては高額に感じられることもあります。

保険診療のメリットは、顧客の負担が少ないため、来院のハードルが低いことです。 ただし、保険点数で報酬が決まるため、単価が低くなります。 1回あたり1,000〜2,000円程度の収入となり、多くの顧客を回さなければ売上が立ちません。

多くの整体院では、自費診療で高単価を目指す戦略を取っています。 質の高い施術とサービスを提供し、それに見合った価格を設定することで、少ない顧客数でも十分な収入を得られます。

整体院の年収を左右する要因は、立地と集客力、施術単価と回転率、リピート率の高さ、経費のコントロール、自費診療か保険診療かという5つです。

それでは、多くの整体師が目標とする年収1000万円を達成するには、どうすれば良いのでしょうか。

整体院開業で年収1000万円を達成する条件

年収1000万円は、整体師にとって大きな目標となります。

月間の売上目標と必要客数

年収1000万円を達成するには、月商130〜150万円程度が必要です。

経費率を40%と仮定すると、売上の60%が利益となります。 年商1,800万円であれば、利益は1,080万円となり、年収1000万円超を実現できます。 月商に換算すると150万円です。

施術単価が5,000円の場合、月に300人の来院が必要です。 これは1日あたり約12人(週5日営業として)となり、一人で対応するには限界に近い数字です。

施術単価を8,000円に設定できれば、月に187.5人、1日あたり約7.5人で達成できます。 これであれば、一人でも十分対応可能な範囲です。

つまり、年収1000万円を目指すには、単価を上げるか、スタッフを雇用して対応人数を増やすかの選択が必要です。

単価アップの戦略

単価を上げるには、付加価値の高いサービスを提供する必要があります。

まず、高度な技術を身につけることです。 一般的な整体では差別化が難しいため、特殊な手技や専門的な知識を持つことが重要です。 例えば、スポーツ選手専門、産後ケア専門、慢性腰痛専門など、特定の分野に特化することで、高単価でも納得してもらえます。

また、施術だけでなく、カウンセリングやアフターフォローにも力を入れることです。 顧客の悩みをしっかり聞き、生活習慣のアドバイスや自宅でのケア方法を指導することで、「この整体院は他と違う」と感じてもらえます。

院内の雰囲気作りも重要です。 清潔で落ち着いた空間、リラックスできる音楽、アロマの香りなど、五感に訴える工夫をすることで、価値を高められます。

さらに、回数券や月額会員制度を導入することで、実質的な単価を上げることもできます。 1回8,000円でも、10回券を70,000円で販売すれば、実質的に1回7,000円となり、顧客にお得感を与えつつ、まとまった売上を確保できます。

スタッフ雇用による拡大

一人では限界があるため、年収1000万円超を目指すならスタッフの雇用を検討すべきです。

スタッフを1人雇えば、単純計算で施術可能人数が2倍になります。 月商も2倍に近づきますが、人件費が発生するため、利益はそれほど増えません。

スタッフの給与を月25万円として、年間300万円の人件費がかかります。 スタッフが月100人の顧客を対応し、単価5,000円であれば、月商50万円、年商600万円の売上増となります。 人件費300万円を差し引いても、300万円の利益増となり、オーナーの年収も増えます。

ただし、スタッフ教育や管理の手間が増えるため、経営者としてのスキルも必要になります。 また、スタッフの離職リスクもあり、せっかく育てても辞められてしまうこともあります。

スタッフを雇用する際は、教育体制を整え、働きやすい環境を作ることが重要です。 長期的に働いてもらえるスタッフを確保できれば、事業拡大の鍵となります。

整体院開業で年収1000万円を達成するには、月商150万円程度が必要で、単価アップかスタッフ雇用による拡大が鍵となります。

それでは、年収を安定させるための具体的なポイントを見ていきましょう。

整体院開業で年収を安定させる5つのポイント

整体院の経営を安定させ、継続的に収入を得るには、戦略的な取り組みが必要です。

リピーター確保の仕組み作り

整体院の収入を安定させる最も重要な要素が、リピーター確保です。

まず、初回来院時の対応が重要です。 丁寧なカウンセリングで顧客の悩みを深く理解し、施術の目的や効果を明確に説明します。 「何回くらい通えば改善するか」といった具体的な計画を示すことで、継続来院の動機づけができます。

施術後には、次回予約を促すことも効果的です。 「1週間後にもう一度診せてください」と具体的に提案することで、予約率が上がります。 その場で予約を取ってもらえれば、来院率は大幅に向上します。

また、LINE@やメールでのフォローアップも重要です。 前回の来院から2週間経過した顧客に、「その後お身体の調子はいかがですか?」とメッセージを送ることで、再来院のきっかけを作れます。

ポイントカードや回数券の導入も、リピートを促す有効な手段です。 「5回来院で1回無料」といった特典があれば、継続来院の動機になります。

口コミと紹介の促進

整体院にとって、口コミと紹介は最も費用対効果の高い集客方法です。

まず、施術の質を高めることが大前提です。 効果を実感してもらえなければ、誰も紹介してくれません。 「ここに来て本当に良かった」と心から思ってもらえる施術を提供することが、口コミの源泉です。

満足度の高い顧客には、積極的に紹介を依頼しましょう。 「もし周りで身体の不調に悩んでいる方がいらっしゃれば、ぜひご紹介ください」と声をかけます。 紹介特典として、紹介者と被紹介者の両方に割引や特典を提供することも効果的です。

Googleマイビジネスのクチコミも重要です。 施術後に「よろしければGoogleのクチコミに感想を書いていただけると嬉しいです」とお願いすることで、オンライン上での評判を高められます。 高評価のクチコミが増えれば、ネット検索からの新規顧客獲得にもつながります。

ウェブ集客の強化

現代の整体院経営では、ウェブ集客は欠かせません。

まず、ホームページの充実が重要です。 施術内容、料金、営業時間、アクセスなどの基本情報に加えて、施術の特徴や実績、顧客の声などを掲載します。 写真や動画を使って、院内の雰囲気を伝えることも大切です。

SEO対策も重要です。 「地域名+整体」で検索したときに上位表示されるよう、コンテンツを充実させます。 ブログで腰痛や肩こりに関する情報を発信することで、検索エンジンからの流入を増やせます。

Googleマイビジネスへの登録も必須です。 地図検索で表示されるため、近隣の顧客を獲得しやすくなります。 定期的に写真や投稿を更新することで、検索順位も上がります。

InstagramやLINE@などのSNSも活用しましょう。 日々の施術風景や健康情報を発信することで、ファンを増やせます。 特にLINE@は、既存顧客とのコミュニケーションツールとして非常に有効です。

メニューの差別化

競合と差別化するには、独自のメニューや強みを持つことが重要です。

一般的な整体だけでは、価格競争に巻き込まれやすくなります。 「骨盤矯正専門」「スポーツ整体」「産後ケア」「慢性腰痛専門」など、特定の分野に特化することで、その分野では第一想起される存在になれます。

また、他では受けられない独自の施術を開発することも有効です。 特殊な手技や機器を導入し、「ここでしか受けられない」という価値を提供します。

パッケージメニューの設定も差別化につながります。 単に施術するだけでなく、「3ヶ月集中改善プログラム」「姿勢改善コース」など、目的別のプログラムを提供することで、高単価でも納得してもらえます。

固定費の最適化

年収を安定させるには、固定費を適切にコントロールすることが重要です。

まず、家賃は慎重に決める必要があります。 売上が安定するまでは、できるだけ家賃の安い物件を選ぶべきです。 自宅の一室を使えば、家賃はゼロに抑えられます。

広告費も、効果測定をしながら最適化します。 どの広告から何人の来院があったかを記録し、費用対効果の低い広告は停止します。 特に開業初期は、費用をかけずにできる口コミやSNSでの集客に力を入れるべきです。

また、不要な設備投資を避けることも重要です。 高額な機器を導入しても、それで集客が増えるとは限りません。 まずは自分の技術だけで勝負し、必要に応じて徐々に設備を充実させる方が賢明です。

整体院開業で年収を安定させるには、リピーター確保の仕組み作り、口コミと紹介の促進、ウェブ集客の強化、メニューの差別化、固定費の最適化が重要です。

最後に、整体院開業にあたって必要な初期費用と運転資金の目安について触れておきましょう。

整体院開業の初期費用と運転資金の目安

整体院を開業する際には、初期費用と当面の運転資金を準備する必要があります。

整体院開業の初期費用は、最低限で50〜100万円程度、余裕を持って準備するなら200〜300万円が目安です。 主な初期費用としては、物件の敷金・礼金、内装工事費、施術ベッドや機器の購入費、看板や販促物の制作費などがあります。

自宅を整体院として使えば、敷金・礼金は不要ですが、住宅街での営業となるため、集客に工夫が必要です。 賃貸物件を借りる場合は、敷金・礼金で30〜60万円程度かかります。

施術ベッドは、新品であれば5〜10万円程度、中古であれば2〜3万円程度で購入できます。 最低限の設備であれば、50万円程度で開業可能です。

運転資金としては、最低でも6ヶ月分、できれば1年分の生活費と事業経費を確保しておくことが推奨されます。 月の生活費が20万円、事業経費が10万円であれば、6ヶ月で180万円、1年で360万円が必要です。

開業後しばらくは収入が不安定なため、貯金を切り崩しながら営業活動を続けることになります。 資金が底をついて焦って安売りすると、後々の経営に悪影響を及ぼします。

日本政策金融公庫の創業融資や、自治体の制度融資を活用することも選択肢の一つです。 ただし、借入は返済義務があるため、返済計画を含めた資金計画を立てることが重要です。

開業にあたっては、初期費用だけでなく、当面の生活を支える運転資金も十分に準備しておくことが、精神的な余裕を持って営業活動に専念するための鍵となります。

整体院を開業した後の年収は、初年度300〜500万円からスタートし、立地と集客力、施術単価と回転率、リピート率の高さなどによって大きく変動します。

年収1000万円を達成するには、単価アップとスタッフ雇用による拡大が鍵となり、リピーター確保、口コミ促進、ウェブ集客強化などの戦略的な取り組みが必要です。 開業前に十分な準備を行い、継続的な努力を重ねることで、整体師としての成功と安定した高収入を実現できるでしょう。